先生は夏休みがあって最高なのか?!|長期休業中の仕事内容を大公開!

中学校教師の生き方

 こんにちは、darakeです。

 この記事は、夏休み中の中学校現場についてまとめています。夏休み中に教師は何をしているのか、世間がイメージする『夏休みがあって羨ましい!』は本当なのか詳しく紹介します。

 具体的な内容は次の2点です。

  1. 夏休みでも教師は通常勤務
  2. 夏休み中の業務内容

夏休みでも教師は通常勤務

 夏休みというのは、年間にある長期休業の1つです。

 学校現場には、春休み、夏休み、(秋休み)、冬休みが存在します。それぞれの期間は地域によって異なりますし、秋休みが存在しないところもあります。

 また、春休みという呼称を使わず学年末休業という学校もあり、期間や呼称も統一されていません。

 北海道では、夏休みと冬休み併せて約50日間、春休みは14日程度の学校が多いです。そして、夏休みと冬休みの期間は半分ずつの25日間で設定している学校が多いですね。

 本州では、夏の暑い時期に夏休みを多くして、冬休みが短い学校が多いです(正月明けにすぐに登校しているイメージ)。

 さて、この長期休業について誤解をしている人がたくさんいます。

 それは、『生徒が休みだから先生も休みだ!』という誤解です。生徒たちは夏休みでも、教師は通常通りの勤務日なんですよ。

 基本的に8時前後から17時前後までは勤務時間となります。この出勤・退勤時間は、地域や学校によって前後します。

 なぜ,教師も生徒と一緒に休んでいるように思われているのでしょうか?

 それは、長期休業中に年次有給休暇を集中的に使用する教師が多く、生徒が登校してきている日よりは明らかに取りやすいためです。

 つまり、次のような事態を避けるためですね。

うちの担任、学校祭前なのに3日連続で休みなんだけど・・・

今週、社会の授業1つもないんだけど

 年次有給休暇とは,公務員は「年休」,民間企業は「有給」と呼んでいます。

 いわゆる賃金が発生する休暇で,1年間で取得できる日数が決まっています。これは労働者に与えられている権利ですね。

 公務員には年20日付与されていて,翌年までは繰越可能なんです。つまり,2年で最大保持期間は40日間というわけです(4月新採用者は初年度は15日程度)。

 この年休を長期休業中に使う教師が多いので,『夏休みは教師も休みだ』という誤解につながっているわけです。

 つまり、労働者に与えらえている権利である年休を,夏休みを利用して集中して使っているだけなのです。

 とは言いながらも、年20日の年休を使い切ったことは1度もありません。これは何を意味するかというと、自分の働き方、休みの取り方が下手だということですね。

夏休み中の業務内容は?

 では,生徒がいない学校で教師は何をしているのでしょうか?

 夏休み中に行っている業務を紹介します。

授業準備と自己研鑽

 毎日の授業に追われて,ゆっくりと授業準備できていない人が多いのです。

 そのため長期休業を利用して,授業準備と自分の授業の課題克服に努めています。

 多くの教師が、2学期以降の授業準備をしています。現場では,2学期に入るとすぐに学校祭などの行事で忙しくなります。

 夏休み中の業務としては,優先順位1番にやるべき内容となります。授業の構想を練ったり、授業で使用するプリントなどを作成しています。

 仕事のデキる人だと、2学期以降に行うテストも作成しています。

 さらに、自分の授業の課題克服にも時間を費やしています。

 本から情報を得たり,同僚と交流したり,研修会に参加したりもしています。長期休業中は,しっかりと準備ができる貴重な時間があるので,自己研鑽に励んでいるわけです。

校務分掌の業務

 校務分掌とは、学校内における運営上必要な業務分担である。 業務分担のために編制された組織系統を指すこともある。 児童・生徒の生活・進路の指導や時間割の作成、保護者団体や同窓会など外部団体との交渉・調整などについて、それぞれを担当する分掌組織が中心となって業務を行う。Wikipediaより

 自分が担当している分掌の業務について,しっかりと実行できているか確認しています。

 2学期以降を見通して,長期休業中に準備できることを進めています。忙しくなった時に焦ってやらなくていいように、余裕をもって準備しています。

 つまり、土台をしっかりと整えておき、状況に応じてより良いものにアップデートできるようにするためです。

 特に学校祭を担当する人は,2学期開始から次から次へと業務が襲ってくるので,夏休み中に準備している人が多いです。

机まわりの整理整頓

 常に整理整頓しておくことが当たり前のことですが,忙しい時にはなかなか実行できないものです。

 長期休業を利用して,机まわりを使いやすくきれいに配置しています。職員室の机まわりは,様々な人の目に触れる場所です。

 誰に見られもいいように整理整頓しています。生徒は意外と注目していたりもします。『〇〇先生の机は汚い』そんな印象をもたれないようにすべきです。

 些細なことですが意外と出来ていない人が多いので,こういうところで人と差がつきます!

部活動の指導

 小中で大きく異なる業務が部活動です。

 長期休業中は午前中から活動できるわけなので,顧問によっては際限なく活動している人もいます。多くの中学校教師は,夏休みの勤務時間の半分近くが部活指導で奪われているのが現状です。

 なぜそのような現状かというと,夏休み中の部活動時間は全て顧問次第です。

 やろうと思えば毎日活動することも可能です(このご時世そんなことをする顧問はいないと思いたいですが)。

 逆に,適度な活動日・時間で部活動をプランニングしている顧問もいて,これからの時代に必要な能力だと感じています。

 現場の教師の中には,部活指導がメインになってしまい,本来の学校業務が疎かになっている人もいるのが現状です。

 また、望んでいないにも関わらず、仕方なく部活指導に時間を奪われている教師たちも多く存在します。

 教師の本来やるべき業務はコチラ↓

 中学校部活指導の現状はコチラ↓

さぁ、生徒も教師も成長できる夏休みに!

 今回は、夏休み中の中学校現場についてまとめました。夏休み中に教師は何をしているのか、世間がイメージする『夏休みがあって羨ましい!』は本当なのか、その答えがわかるようにまとめました。

・夏休みでも教師は通常勤務
・夏休み中でも業務内容は盛沢山!

 学校の先生たちは、生徒が登校していない夏休みこそ普段できない自己研鑽に励み,年休を取って休養とプライベートを充実させるべきです。

 そして時間を有効に使い、自分のキャリアに必要な能力をどんどん伸ばすべきです。

 自分の興味のあること、好きなことに時間を最大限使うべきです。

 何でも屋になって苦しんでいる人はコチラ↓

 中学生やその保護者の方は、夏休みの過ごし方を振り返ってみてください。

 何となく部活三昧の夏休みが健全と思われがちですが、本当ですか?

 夏休みの自由な時間に、本当に自分が夢中になれること、充実できることに時間を使えていますか?

 部活動も大切です。ただ、それだけではありません。

 ぜひ、人に自慢したくなるような体験に時間を費やしてください。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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