こんにちは、darakeです。
今回の記事は、新学習指導要領における評価(特に主体的に取り組む態度)について考えたものです。この観点は、曖昧な表現でもの凄く難しいです。取り組む態度を評価するって何?
自分なりに具体的に考えてみましたが、完全にしっくりきてません。今後アップデートが必要な内容です。⇒2021年5月追記あり(内容3)
具体的な内容は次の2点です。
- 新学習指導要領における3つの柱と評価
- 主体的に学習に取り組む態度ってどう評価するの?
- 日常の授業評価方法
新学習指導要領における3つの柱と評価
新学習指導要領において、育成すべき資質・能力の3つの柱は、「個別の知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」となっています。
現行の4観点「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」と比べると、「技能」と「知識・理解」が合わさった形になりますね。
これはシンプルでわかりやすくなった気がしています。
ただ、学習評価の3観点は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」となっていて、「主体的に学習に取り組む態度」は、育成すべき柱の一つ「学びに向かう力・人間性等」とは完全に対応していません。
この辺が曖昧なんですよね。
この主体的に学習に取り組む態度をどのように評価するかが疑問です。
そして、その悩みは多くの教師も抱えているのではないかと思います。
主体的に学習に取り組む態度ってどう評価するの?
現行の「関心・意欲・態度」の評価は、ノートチェックや発言・挙手の回数などで評価することが多く、『本当にそれでいいのか?』と葛藤している教師も少なくないはずです。
・発言の回数が多ければ関心・意欲・態度が高いことになるのか?
・挙手の回数が多ければ関心・意欲・態度が高いことになるのか?
この評価だと、物静かな生徒(頭の中ではめちゃくちゃ考えている)だとなかなか評価が上がらないことになりますね。
つまり、表面的な部分を見て評価することが多くなりがちな観点です。当然賛否がたくさん。
だからdarakeはこの観点の評価が大嫌いです。今だにモヤモヤ感を払拭できていません。
では、新たな「主体的に学習に取り組む態度」はどう評価することになるのでしょう?
まず3観点による評価になったことで、「主体的に学習に取り組む態度」の重みが増してきます。
重みが増すということは、それだけ信頼がおける評価方法、生徒・保護者が見てもわかりやすい方法で評価しなければいけないということです。
ならば、その方法はいったいどうすればいいのでしょうか?
評価のポイントとしては、「粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとしているか」と明示されています。
これって、めちゃくちゃ難しくないですか?
粘り強さをどうやって評価するの?わからない・・・。
自らの学習を調整ってどういうこと?それをどう評価するの?
これらの疑問を解消しておかないと、実際2021年度から評価することはできません。ゆったり考えていたけど、迫ってますね・・・。
そこで、次のように評価イメージを図式化してみました。
課題設定は従来通り必須であり、何を学ぶのか、何をわかる(できる)ようになりたいのか、生徒に課題意識をもたせなければなりません。
①では、課題に対して仮説を立てることができているか、ゴールへのイメージがもてているのか、これらを見取って評価する場面となります。
さらに、仮説を検証するための手段、わかるための手段、できるようになるための手段などを具体的にかつ複数考えられているのかを見取って評価します。
そのためには、「こうすればわかる」「これを調べると仮説を証明できる」という具体的な解決手段例を教師が示す必要があるでしょう。
②では、授業中に生徒自身が進行状況をチェックする場面を設定して、残りの時間どうすべきかを考えられているのかを評価する場面となります。
客観的に自分の学習状況をチェックできるかどうかを評価します。
③では、学習全体を振り返ることができているかを見取って評価する場面となります。課題解決ができたのか、手段はどうだったのかなどです。
そして、振り返った結果から次の学習に生かせるようにしなくてはいけないでしょう。
とはいえ、ノートやワークシートの記述から見取る従来の方法が主となり、どの「学習の調整の仕方」がA評価になるのかが曖昧で、まだモヤモヤ感が残ります。
そして、粘り強さについては未だに評価イメージがわきません・・・。
日常の授業評価方法
実際に授業をする中で、次のように「主体的に学習に取り組む態度」を評価しています。
②学習方法の工夫(改善)
③わかろうとする行動力
学習時間の確保
ポイントは、単元のキーワードを理解するために、学習時間を確保しているかどうか。
どの教科であれ、単元の中で覚えるべきキーワードがあるはずです。数学の公式や社会の語句などね。
基礎的なことを覚えるための努力(学習時間)は絶対に必要なので、この部分を生徒に振り返らせて、それを元に教師は客観的に評価しています。
学習方法の工夫(改善)
ポイントは、自分に合う学習の仕方を工夫(改善)しているかどうか。
粘り強く、かつ学習を調整するためには、自分に合った方法を工夫する必要があります。
読むだけで覚えられる人もいれば、何度も書かないと覚えられない人もいます。さらに、1回で覚えられる人もいれば、10回必要な人もいます。
いかに、自分に合った学習方法を見つけられるか、そして、成果が出ていないと判断した時にはすぐに改善できるかどうかが大切です。
これも生徒に振り返らせて、それを元に教師は客観的に評価しています。
わかろうとする(出来るようになる)行動力
ポイントは、何がわからない(できない)かを把握し、わかる(出来る)ための手立てを考え、実行しているかどうか。
いわゆる成績が低い人というのは、何がわからないかを明確に認識できていないのです。
「わからない(出来ない)こと」を知ることから始めなければいけません。しかも、具体的にです。
公式を覚えていないから解けない、英単語量が少ないから文が読めない、正しい足の動かし方を知らないから速く走れない等。
そして、「わからない(出来ない)こと」を把握したら、わかる(出来る)ようになるための作戦を立てることが必要です。
これをゲーム感覚で実行できるようにさせたいと思っています。
いろんな作戦を工夫して立てさせて、成功や失敗を繰り返す中で、学びの調整力が備わってくるのだろうと予測しています。
失敗を生かし、次の作戦を立てる。
『読むだけでは覚えられないんだ』⇒『何度も書いてみよう』
『30分では理解しきれないんだ』⇒『1時間確保しよう』
これも生徒に振り返らせて、それを元に教師は客観的に評価しています。
おわりに
今回は、新学習指導要領における評価(特に主体的に取り組む態度)についてまとめました。
改めて、この「主体的に学習に取り組む態度」の評価については勉強が必要だと感じました。
・3観点評価になったことで一層重みが増した
・課題解決までの見通しをもてているかを評価する
・学習の進行状況を客観的に振り返ることができているかを評価する
・学習全体を振り返り、次につなげることができているかを評価する
・粘り強さの評価方法がまだ微妙・・・
評価のための評価になるのはマズイので,粘り強い取組,自らの学習調整というポイントを評価し,育成すべき「学びに向かう力・人間性等」を向上させなければいけません。
でも難しい・・・
さらなる気づきと学びがあれば更新します。(2020年5月アップ↓)
今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように
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