こんにちは、darakeです。
今回は、学習効率と環境についての記事です。
学習効率を上げて、将来に活かせる学びにするためには、環境を整えることが重要です。
環境を整えるためには、2つの常識の壁を打ち破る必要があります。
入試直前のクラスを担当していて、授業内容に困っている教師は必見です。日常の一斉形態での授業に疑問を抱えている人にとっても、一つの打開策になるかもです。
生徒のニーズに合った学びを進めるために、現在進行形のdarake実践をご覧あれ!
具体的な内容は次の2点です。
- 全員一緒の苦しみと非効率
- 常識打破で環境を整える
全員一緒の苦しみと非効率
中3の入試直前になると、クラスにおける生徒がもつニーズの差異が顕著になります。
②定員割れ組(低倍率)
③推薦合格組
④就職組、定時・通信制組
①の追い込み組はとにかく必死です。高倍率なので、合格するための競争真っ最中です。なので、勉強を妨げる人や行為については、嫌悪感を抱きます。
ということは、とにかく入試対策に時間を費やしたいと思っています。
②の定員割れ組は、①より緊迫感は漂っていません。合格定数に対して出願者の数が下回っているので、よっぽどのことがない限り不合格にはなりません。
ということは、必死になる動機が明らかに①より弱いわけです。
③の推薦合格組は、既に入試が終わっています。内定ではありますが、ほぼほぼ合格間違いない状態です。
ということは、いち早く入試競争を勝ち抜いているわけで、入試のための勉強に目は向いておらず、入試対策は必要としていません。
④の就職組、定時・通信制組は、書類や面接で合否判定が出ることが多いので、そもそも入試のための勉強が必要ありません。
ということは、この生徒たちは入試対策を全く求めていません。
以上のことから、あるクラスで入試対策をしたとしても、確実にヒットするのは①のみで、あとの②~④にはヒットしない可能性が高いわけです。
だからといって、授業で入試対策をしないわけにはいかず、①のために②~④を我慢させる授業が展開されています。
①の人数が少なかったとしても、入試対策を適当にする訳にはいきません。
入試対策に時間を費やすべきか否か。入試対策しないならば何をすべきか。
この葛藤は、中3を受け持っている教科担任ならばあるあるでしょう(進学校は別)。
というのも、2月に入るとほぼ教科書の内容が終わるようになっているのが現状です。そして、3月の入試直前までは入試対策を行っているのです。
入試対策をすれば①のニーズには応えることができますが、②~④は退屈するでしょう。
入試対策をしなければ①の不利益(不合格)に繋がる可能性がある。
この時点で悩むことは2つ。
②教師は1人、別教室でやると人手が足りない!
従来通り、各々のニーズは無視して、全員一緒に入試対策するのはあまりにも非効率なんです。
以前、↓のような記事をアップしました。何とかして、この非効率を打破したいとずっと思っています。
今回は、以前の対策よりもさらに進化させた実践をしてみます。
常識打破で環境を整える
前提として、中学3年生で学ぶべきカリキュラムはすでに終わらせていて、ルール違反はしません。
そして、クラス内には入試対策を望む生徒とそうではない生徒が混在しています。
ならばやることはシンプルで、各々のニーズに応える学びを提供することがベストです。
けれども、このシンプルなことが義務教育では出来ない。なぜか?
義務教育において、「常識」という名の壁が2つ存在するからです。
常識2 教師が目を光らせていないと生徒は勉強しない
常識1を打破
常識1を打破するためには、生徒を各ニーズごとに分けるべきです。
・入試対策をしたい人
・実生活に役立つ学びをしたい人
社会科⇒お金について、国語科⇒履歴書の書き方、等々
やはり、入試対策の勉強は特殊です。今だに覚えることが重視されているので、活きた学びになりません。けれども、やらないと希望の高校に入学できない・・・。
入試対策を必要としていない生徒からすると、入試対策の時間は耐える時間が続きます。無駄とは言いませんが、モチベーションのない学びは効果が薄いでしょう。
だからこそ、常識1の壁を打破し、入試前の1か月は授業の場所を分けます!
それぞれの場所で、各ニーズに応える内容の学びを提供します。
具体的にいうと、「入試対策組」と「お金とSDGsを学ぶ組」にします。
お金とSDGsについては、絶対に若いうちから学んでおくべき内容ですが、義務教育のカリキュラムの主になっていません。
だからこそ、卒業前に提供する学びとしては最適だと思います(入試対策組は、まずは合格するための対策優先)。
ただ、常識1を打破するには、常識2を打破しないといけません。常識1と2は、セットで打破しなければいけないのです。
常識2を打破
常識2を打破するためには、自立して学ぶことができる生徒を育てる必要があります。そして、生徒を信じて尊重しなければいけません。
理想は、教師がいない空間で生徒たち同士で学ぶことができることです。もちろん、教師が教材を提供し、指示や説明を行います。
その後は、「常に教師が張り付いていなければならない」という概念を捨てます。
2つの教室を行き来しながら、適切な助言と指導をします。
荒れている学校で勤務している人からは、『そんなことは無理だ!ふざけるな!』とお叱りを受けそうですが、力で統制する時代は終わりを迎えています。
常に目を光らせていないと心配になる気持ちはわかります。同僚や先輩教師から小言を言われる可能性があることもわかっています。
ただ、私は生徒のニーズに応える学びを提供したい。そして、自分が受け持っている生徒たちを信じたい。
教師の前だけで学び、教師がいなくなったら学ぶことを止めるような生徒を育てている覚えはありません。
『意味ないかもしれないけど我慢しろ』は出来るだけ言いたくないのです。
適切に個々のニーズを把握して、生徒自らが興味・関心を引き出して、生徒同士で学ぶことができる教材を準備します。
入試直前の1か月間、各々が現段階で必要な学びができる環境を、いち教科担が整備します!!
今後は、成果と課題を分析して、当ブログ内でお知らせしますね。
おわりに
今回の記事は、確かな情報ではなく、『これからやります!』という決意表明です。
大失敗するかもしれないし、一つの成功例になるかもしれません。
今まで中3を教えてきて、毎回同じ思いを抱いていました。『全員が入試対策必要なわけじゃないよな』と。
少子化により、地方の高校は定員割れが頻繁に起こっています。そんな中、昔のような受験戦争は年々少なくなっています。
高校合格という目的をもつ生徒に対しては、納得して入試対策指導ができます。ただ、全員がその目的でないのならば、各々の学びのニーズに寄り添いたいと思うのです。
勇気を出して常識を打破すれば、無駄を省き効率の良い学びが出来るはず!
何だかんだ言いましたが、とりあえずやってみます!
今回はここまで!
みなさんが豊かな人生を送れますように!
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