体育祭の成功は学級経営の安定に!|新学期最初の行事を成功させるコツ

行事指導のコツ

 こんにちは、darakeです。

 5、6月には、新学期最初の行事である体育祭(陸上記録会)があります。担任として、この行事を成功させることで、今後の学級経営の安定につながります。

 この記事では、過去13戦10勝(学級対抗の体育祭戦績)の現役教師が、効果的かつ効率的に指導できるようになるコツをまとめています。

 具体的な内容は次の3点です。

  1. まず目的を明確に設定することが大切
  2. 練習開始から本番までを、N字になるようにプランニング
  3. 何派の担任として関わるべきなのかイメージが大切

体育祭は目的設定が何よりも大切

 

 体育祭の練習が本格的にスタートする前に、目的と目標を明確にしてください。目標をクリアしても、目的がクリアできない場合が一番残念です。無理なダイエットがよい例です。何のためにダイエットしたのか、体重減には成功しても、結果体調を崩していたら意味がないわけです。

 体育祭で1番失敗する学級としては、目的に勝利を設定する学級です!その場合、結果勝てればいいですが、負けた場合はキツイです。担任が何を語っても、慰めや後付けにしかなりません。最悪不満が出て、その後の学校生活に影響を及ぼすこともあります。

 勝つことを目的にしてしまうと、ゴールが1つしかないんです。1つしかないゴールを学級全員で目指すのは大変です。学級は同じ目的のもとに集まった集団ではなく、ましてや運動が好きな生徒ばかりではないので意欲もバラバラです。

 学級対抗であるならば、あくまでも勝利は『目標』に設定すべきです。その勝利を目指した先に、学級としてどうなっていたいのかという『目的』を設定してください。

 

目的とは
『体育祭終了後に、クラスがどうなっていたいのか』
『何のために体育祭に取り組むのか』
 例 笑顔で体育祭を終わりたい、今より団結していたい、充実感をもって終わりたい 等
目標とは
『目的を達成するための目指すべきゴール』
(わかりやすい数値目標がよい)
 例 優勝する、〇組に勝つ 等

 きちんと、目的と目標を設定しておくと、学級全員が同じ方向を向いて練習することができます。その積み重ねは、きっと最後に笑顔や充実感をもたらします。例え負けても、目的は達成できるようになっているんです。

 そして負けた場合、担任はこういう声かけができます。

『目標は達成できなかったけど、目的は達成できたから問題なしだ!君たち最高!』

 どうでしょう?体育祭やる前から、終わった後の学活のワンシーンが見えてきませんか?

 そうです。体育祭は、目的設定さえきちんと学級全体で確認できれば、あとは成功します!勝ち負け関係ありません!

 darakeは、運よく勝利することが多いですが、負けた時も学級の雰囲気が悪くなったことは一度もありません!と思ってます(笑

 合唱コンクールの指導が憂鬱な担任に向けても、記事を公開しています。コチラ↓です。

体育祭はN字の物語をプランニング

 

 darakeのやり方だと、勝っても負けても成功するようになってはいるんですが、やはりドラマチックな感じほしいじゃないですか!

 そんな時は、N字を意識してください。

 まずは、体育祭の練習が開始してからは順調な感じをプランニングします。≪上昇時期≫

 他のクラスが仕上がっていない初期を狙って、リレーのタイムを計って好タイムなことにしちゃったり、全員で跳ぶ長縄なら、半分ずつ跳ばせて回数めっちゃ稼いだりして、良い雰囲気を作ります。スタートダッシュが大切です!

 ただ、このまま良い雰囲気で本番を迎えても盛り上がりに欠けるので、あえてスランプを放置したり、モメ事にも介入しません。≪下降時期≫

 周りのクラスに負けているようなら、そのピンチの状況も含めてプランニングします。特にスランプがなくても、あえて喝を入れたりもします。

 この下がる状況は、本番3日前ぐらいに作りましょう。本番直前はダメです。

 本番に近づくにつれて、学級全体の雰囲気が下降から再上昇するように調整が必要です。≪上昇時期≫

 運動部の生徒たちは、体のことを考えずに練習をやりたがる傾向があります。しかし、運動が苦手な生徒がこれに付き合うと体を壊します。

 なので、練習に制限をかけつつ、モチベーションを下げないようなバランスが必要となります。この調整に一番気を使っているかもしれません。

 タイムが縮んでなくても、回数が伸びてなくても、ネガティブな声かけをしてはいけません。声かけに困った時は、

 『焦るな!大丈夫!本番は今日じゃない!』

 本番前日、クラスの雰囲気が明るく体調不良者がいないようなら、もう成功間違いなしです!

担任は熱血に?それとも冷静に?

 

 生徒の前では、学級の勝利を願う担任像は絶対必要です。ただ、それに向けたアプローチをどうするかは、担任の年齢、キャラによって異なります。

 こってり味噌ラーメン派でいくのか、あっさり塩ラーメン派でいくのか判断が必要です。味がうまいというのは大前提で、学級の勝利に向けて生徒と関わるのは言うまでもありません。

こってり派

 若手担任は、絶対にこってり派でいくべきです。難しいことを考えず、生徒と共に考え、動くべきです。勝敗に一喜一憂してもいいです。

 生徒たちも若手担任にはそれを望んでいます。暑苦しいぐらいがちょうどいいんです。担任が一番声を枯らし、1番走るといいです。

 私も30代前半までは、リレー中ずっと一緒に走りながら応援してました(めちゃ疲れる)。クラスカラーのジャージや靴を身に着け、熱い感じを出してました。

 キャラではなくても、ここは演じてでも勝利を願う暑苦しい担任像が欲しいです。生徒との信頼関係を深めることにつながります。

あっさり派

 若手担任にはあまりおススメしません。キャラ的に、どうしてもこってり派になれない人は仕方ないですが。

 なぜかというと、ベテラン教師やよほどの策士でない限り、生徒や保護者に誤解を与えるからです。『うちの担任やる気ねー!』と思われることもあります。そうなるとマイナスでしかありません。

 あっさり派のアプローチとしては、目的をきちんと確認して設定した上で、あとは生徒の自主性に任せるやり方です。要は、勝っても負けても学級に動揺を与えない自信がある教師がとる方法です。

 練習にもあまり口出しせず、様子を見守ることに徹します。ある程度の枠組みは伝えた上で、生徒たちに任せます。ほったらかしとは違うので間違えないようにしてください。

 あっさり派は高度な技を駆使します!

 というのも、こってり派のように若さでは勝負できなくなる時期がきます。そうすると、あっさり派に移行していくしかなくなります。年齢が上がるにつれて、こってり派でいるのがきつくなってくるんです。だからこその技術です。

 近年のdarakeは、中1を担任する時はこってり派として関わり、中3はあっさり派として関わるようにしています。中2は、そのクラスとの相性でどちらにするか決めています。

さぁ、体育祭の指導を得意に変えよう!

 今回は、過去13戦10勝(学級対抗の体育祭戦績)の現役教師が、体育祭を効果的かつ効率的に指導できるようになるコツをまとめました。

・まず目的を明確に設定することが大切
・練習開始から本番までを、N字になるようにプランニング
・何派の担任として関わるべきなのかイメージが大切

 まずは目的と目標をきちんと区別して設定することから始めましょう。そして、学級全体のモチベーションがN字になるようにプランニングしましょう。

 目的を達成すことができたクラスは、今後の学級経営が安定します。自信につながるし、担任の信用度も上がります。信用を貯めておくことは、学級経営をする上でプラスになります。

 体育祭(陸上記録会)は、生徒にとっては大きな行事です。それを成功体験させて終わらせてあげられることが望ましいことです。

 勝ち負けがゴールではないことを担任が把握し、生徒にていねいに伝えてくださいね。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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