中学校 合唱コンクールの指導のコツ教えます|目的をハッキリさせよう!

行事指導のコツ

 こんにちは、darakeです。

 この記事は、合唱コンクールの指導に困っている教師のためのお話になります。少しでも効率よく、かつ充実して合唱コンクールが完結するようなコツを紹介しています。

 具体的には次の3点についてまとめています。

  1. 音楽の専門家じゃなくても大丈夫!
  2. 目的と目標を区別することから始めることが何より大切!
  3. 全員が同じ方向を向くようにサポートしましょう。

合唱コンクールの指導は誰でも大丈夫

 『合唱が好きじゃない』

 『専門的な知識も技術もない』

 大丈夫です!!

 私もそうですから!

 中学校時代、合唱が嫌で仕方ありませんでした(笑

 カラオケは好きなんですが、合唱はあまり好きになれなかったんです。けれども、担任をして合唱コンクールで失敗したことは1度もありません!!

 なぜなら、

 失敗とは、金賞を逃すことではありません。

 失敗とは、生徒たちが満足感をもって終わることができないことです!

 と考えているからです。

 そういう意味では失敗は1度もありません。

 ちなみに、過去12回中6回は金賞受賞のクラスを担任しています。

 では、合唱好きでもない、専門的な音楽の知識もない私がどう指導したのか?

 正解は、

 合唱指導は音楽科教師にお任せ!

 これで何とかなるんですよ!音楽の授業で最低限の指導さえしてもらえれば、大丈夫です!

 一般的な中学校の合唱コンクールであれば問題ありません。

 まず、担任があまり熱くなりすぎるのはダメです。

 熱い感じに見せるのはOKですが、ガチで金賞を取ろうと思っている担任は、考えを改めるといいかもしれません。

 コンクールだから、優劣がつきます。そこの『優』を目指すのは当たり前です。

 しかし、結果ではなく、過程が何よりも重要なのです。

 担任が、結果ばかり意識しすぎる学級は危険ですね。

 だって、金賞とったからって何?って感じですよ。教師として給料が上がるわけでもないし、金賞取ったクラスが特別優れているとは限りません。

 学校行事で重要なことは、いかにクラス全体が満足して終われるかどうかなんです!!

合唱コンクールの成功はスタートで決まる

 合唱コンクール練習前には、必ずやるべきことがあります。

 次の2つを決めることです。

・合唱に取り組む目的は何か?
・目標をどうするのか?

 意外と普通のことですね。しかし、きちんと設定できていますか?

 何となく、プリントに決意を記入させて終わってないですか?

 『一生懸命に歌う』

 『周りと協力して練習する』 等

 まず、目的と目標を区別して設定しているかどうかがとても大切です。

 
目的とは、
『合唱コンクール終了後に、クラスがどうなっていたいのか』
『何のために合唱コンクールに出場するのか』
 例 笑顔で合唱コンを終わりたい、今より仲の良いクラスにしたい 等
目標とは、
『目的を達成するための目指すべきゴール』
(わかりやすい数値目標がよい)
 例 金賞をとる、最優秀賞をとる 等
 
 あくまでも、目的達成が重要です。目標を達成しても、目的が達成できていないと、ガッカリする結果となることもあります。
 
 例として、
 健康な体を手に入れたい人が、ダイエットをすることにしました。そこで、10kg減量を目指して毎日ダイエットをしました。毎日必死でやった結果、10kg減量に成功しました。しかし、無理をしすぎたせいで、体調を崩して入院しました。

ここでの目的とは、健康な体になりたいです。
目標とは、10kg減量です。
目標は達成しても、目的が達成できていません。

 これを、合唱コンクールに当てはめてみてください。目的を「金賞」「最優秀賞」にしてしまうと…
 
 最優秀賞はとったものの、練習中から男女の仲は悪く、毎日雰囲気の悪い中で練習して、不満が飛び交い、担任批判まで出てくることに…。
 
 これでは、1番良い賞を受賞してもクラスとして成長していません!
 
 目的は「金賞」「最優秀賞」ではないんです。

 クラス全員に、合唱コンクールが終わった時に「どうなっていたいのか」を考えさせることが大切なのです。

 きちんと、目的と目標を設定しておくと、例え賞をとれなかったとしても、目的が達成できていれば生徒は満足感をもって終わることができます。

 そして、担任もこういう声かけができます。

『目標は達成できなかったけど、目的は達成できたから問題なしだ!最高だ!』

 どうでしょうか?

 この方法だと、賞の受賞に関係なく、合唱コンクールを成功で終わることができますね。私は賞がいらないとは思いません。担任としても受賞できればうれしいです。
 
 しかし1番重要なことは、ストレスなく行事を成功させて終わることです。生徒も担任も満足して終わることが最高でしょう。
 

指導のコツは全員同じ方を向かせる!

 目的と目標については、全員が納得するまで徹底的に時間かけて決めます。

 多数決で多いから決定ではなく、少数意見も確認します。

 どうしても全員一致しない場合は、討論形式で徹底的に話し合わせます。
 
 『どうして、その目的がいいのか』
 
 『なぜ、その目的で不満なのか』
 
 そして、意見のすり合わせを行います。全員が納得するまで時間かけてください。これが後ほど指導する時にめちゃくちゃ役に立ちます。
 
 ポイントとしては、
 
 『俺関係ない!私知らない!』というのがないような状態にしたいんですね。
 
 そうしておけば、練習中に適当にやったり、全体がダラダラした雰囲気になった時に、
 
 担任の一喝が効果を発揮します。
 
 方向性をある程度一致させた上で、適当にやるということは、無責任な裏切り行為になるので一喝に正当性がつきます。
 
 担任がイライラしての一喝ではなく、クラス全員で決めたことを実行しないことへの指導となります。
 
 もっと言うと、しっかり合唱コンクールに取り組みたい人たちの代弁ともなります。
 
 できれば、目的・目標設定は曲決め、指揮者・伴奏者決定の前にやっておきたいところです。

 学校事情で時間がとれない場合は、練習開始前には必ず設定するといいでしょう。

 余談ですが、合唱=みんな好き、という認識は改めた方がいいです。特に男子は嫌いな生徒が多いです。過去の私みたいに(笑
 
 いろんな理由があるとは思いますが、
 
 思春期特有の「照れ」はあると思います。中学生男子って結構歌下手なんですよね。声も安定してないし(笑)
 
 だからこそ、『全員でやるから照れる必要なし!』という雰囲気を強制的に作ることが大切なのです。

さぁ、合唱コンクール指導を得意に変えましょう!

 今回は、合唱コンクールの指導に困っている担任のための記事です。少しでも効率よく、かつ充実して合唱コンクールが完結するように、次の3点についてまとめました。

 ①音楽の専門家じゃなくても大丈夫!
 ②目的と目標を区別することから始めることが何より大切!
 ③全員が同じ方向を向くようにサポートしましょう。

 若い時は、勢いとパワーで合唱の指導も何とかなる時もあります。しかし、それはどこかで行き詰まります。だからこそ、きちんとした指導方法が必要になります。

 その指導方法は、スペシャルなことではなく、意識すれば誰にでもできます!そして、それを使いこなすことができればとってもラクになりますよ!

 なぜなら、賞をゲットしようがしまいが、大半の生徒が満足感をもって終わることができるからです。

 自分たちで決めたことに対して、全力で取り組むように誘導できるかどうかが大切です。

 中学生は、上から『やれ!』と押し付けられることを嫌います。ならば、

 自分たちで話し合い、決定し、実行した!

 ように感じるように担任が設定してあげましょう。

 大きな手のひらの中で、自由に躍らせてあげましょう!

 この記事を読んで、合唱コンクール指導のやる気が出た人はコチラ↓の記事も参考にしてください。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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