こんにちは,darakeです。
今回の記事では,勉強が嫌いな中学生への関わり方についてまとめています。勉強が嫌いだと公言している生徒に対して,どう関わっていいのか悩んでいる人に向けての記事です。
具体的な内容は次の4点です。
- 記事内の勉強の定義
- 現実は勉強嫌いな生徒は多い
- 勉強が嫌いな理由とは
- 教師に出来ること
記事内の勉強の定義
勉強という言葉を調べると,次のように定義されています。
①学問や技芸などを学ぶこと。
②物事に精を出すこと。努力すること。
③経験を積むこと。
④商人が商品を値引きして安く売ること。
引用:デジタル大辞泉より
この記事内のこれ以降の「勉強」という言葉は、
①の意味での勉強の中でも、5教科(国語,数学,社会,理科,英語)中心に話を進めます。
各教科の目標を達成すること、そしてテストの点数や成績も考慮して考えていきます。
現実は勉強嫌いな生徒は多い
まず、5教科全部の勉強が好きな生徒の方が珍しいです。
5教科全てで高い評価(オール5など)を受けている生徒はいても、5教科全てに興味があって好きだという生徒はほとんどいません。
すべての生徒に、5教科全てを好きになることを求めること自体が難題です。理想はもっていていいですが、これを理解して話を進めないと、理想論と目の前の現状との間で悩むことになります。
5教科全てに興味津々で、全ての時間で前のめりになって授業を受けている生徒は、クラスに1割いるかいないかの確率でしょう。
そして中学校に入学してきた段階で、1~2割の生徒は小学校の学習内容を理解していないまま、中学校で新しい知識を大量に学ぶことになるのです。
つまり中学校に入学してきた段階で、1~2割合の生徒がすでに勉強嫌いになっているということです。さらにいうと、中間層の生徒たちの中からも、中学校の勉強についていけずに勉強が嫌いになる生徒が出てくるわけです。
この考えを理解した上で、勉強が嫌いな中学生にどのように関わるといいのか考えていきます。
勉強が嫌いな理由とは
では、勉強が嫌いな理由は何でしょうか。
大きく分けて4つ考えられます。
- そもそも興味が別のところにある
- 結果を出すことができない
- 指導者に恵まれなかった
- 何に興味・関心があるか見出せない
そもそも興味が別のところにある
この理由をもつ生徒は、自分の興味があることや夢中になれることを理解していて、それが勉強ではないというだけです。
スポーツや遊びなどに時間を費やして、勉強に時間をかけていないのです。
私はこれを問題とは捉えず、むしろ健全だと思っています。多くの中学生がこれに当てはまるのではないでしょうか。
結果、勉強しなかったことでの挫折や後悔をしたとしても自己責任ですし、長い人生の中では良い学びになるでしょう。そして、やり直しはいくらでも可能です。
スポーツや遊びに夢中になれるのであれば、勉強が必要になった時には夢中にもなれるでしょう。
結果を出すことができない
この理由をもつ生徒は、真面目に時間をかけて勉強しており、それで結果が出ない時には嫌いになるでしょう。
点数や成績など、目に見える結果が出ると意欲につながるため、この場合は教師の関わり方次第で改善する可能性があります。
勉強に時間を費やそうとしているのであれば、必要なのはちょっとしたコツだけです。解き方や覚え方などをアドバイスすることで結果が出て、「やる気」や「夢中」につながることもあり得ます。
そして、この理由をもつ生徒たちは多少なりとも勉強にベクトルが向いているため、嫌いから脱却させる可能性も高いですね。
指導者に恵まれなかった
その教科には興味があったり好きだったとしても、教師との相性や教師の質のせいで嫌いになることは多々あります。
教師としては、このような事態を招かないように授業準備をする等、自己研鑽に励む必要があります。
その教科に興味・関心が高い生徒から『説明がわかりにくい』『点数が取れない』と言われてしまう教師はプロ失格です。
興味・関心があってやる気もあるような、勉強の土台が整っている生徒を満足させることができないのであれば、直ちに改善が必要ですね。
ただ、人には好き嫌いがありその原因も様々です。万人に好かれることは無理です。だからこそ、一人の教科担任だけでなく、複数の教師から学ぶことができる環境作りは必要だと思います。
3年間ずっと相性の合わない教科担任に教わった場合、その生徒は高い確率で勉強が嫌いになるでしょう。
何に興味・関心があるか見出せない
最近、この理由をもつ生徒が増えている気がします。
勉強もやりたくないけど、それ以外のやりたいことも特にない。スポーツや遊びにも夢中になれない生徒です。
遊んでいないわけではないんですが、遊びすらも中途半端な生徒です。
無気力というか、パワーを感じない生徒です。このタイプはとても心配です。自分が何に興味・関心があるのかも考えたことがなく、夢中になれることにも出会ってきていないため、何に対しても無気力なままなのです。
教師と保護者は、勉強に限らず何か1つでも夢中になれることを見つけられるようなサポートが必要かもしれません。
教師に出来ること
勉強が嫌いな生徒へのアプローチとして、教師が出来ることを2つ紹介します。
- 最低限の知識と技術が身についていない生徒には、我慢させてでもやらせる!
- 生徒の興味・関心を刺激する弾を打ち込め!
最低限の知識と技術を身につけさせる
最低限の知識と技術とは、文章を読む、文字や文章を書く、四則計算(負の数も)ができるようになる3つです。
正直、この3つができれば何とかなります。何とかなるというのは、この土台さえしっかりあればその上にいくらでも積み上げていけるということです。
だからこそ、この3つが身についていない生徒には我慢させてでも身につけさせる必要があると思っています。
この3つに関しては、義務教育の9年間で全生徒に絶対に身につけさせるべきだと考えます。
生徒の興味・関心を刺激する弾を打ち続けろ!
ただ、前述の3つは最低限の知識と技術であって、教育の目的が最低限でいいわけがありません。
では、教師は他に何をすべきなのか。
とにかく生徒の興味・関心を引き出すキッカケ作りをすればいいと思っています。
私は興味・関心最強説を信じています。興味・関心さえあれば、行動するし夢中にもなれます。そして勝手に成長していきます。逆に興味・関心がないと、どんなに知識を注入しても焼け石に水で、生産性がとても低くなります。
だからこそ教師は、生徒の興味・関心を刺激する弾を数多く用意して、どんどん打ち込む作業が必要です。
全弾ヒットさせることはできません。でもそれでいいのです。生徒のどこに当たるか、いつ当たるかは不明です。
しかし打ち続けることで、ヒットした生徒には興味・関心という最強の武器が身につきます。そうなると、あとは勝手に成長していくので、つまづいた時にだけアドバイザーとして支えてあげればいいのです。
darakeとしては、5教科全てオール3の成績よりも、何か1つでも5がつくような特徴ある生徒を育てたいと思っています。
興味・関心については、コチラ↓の記事にも書いています。
さぁ、1つでも強みを作ろう
今回は、勉強が嫌いな中学生への関わり方についてまとめました。
・勉強が嫌いな理由は様々
・最低限の知識と技術だけは身につけさせる
・生徒の興味・関心を刺激する弾を打ち続けろ!
勉強が嫌いだという生徒を全て変えることは無理です。教育の歴史上、実現できたことがないでしょう。
ただ、無理だからといって開き直るつもりはなく、無理を理解した上で考えると、出来そうなことはありそうです。
5教科全てを興味津々にすることは難しくても、どれか1教科を好きにしたり得意にしたりすることはハードルが下がります。
そこには、教師の人柄や話術、教科特性が大きく関係してくるでしょう。例えテストの点数は取れなくても、『〇〇先生の授業は好き』は普通にあり得ることです。
そして、『理科の実験が好き』『英語のスピーキングが好き』『社会の歴史だけは好き』など、嫌いにも様々な理由があるように、好きになる理由も様々です。
『どの教科も勉強しなさい』ではなく、『少しでも興味がある教科に時間を費やそう』という声かけはアリだと思います。
教師は、1つでもいいから生徒の強みを見つけ、伸ばすことができるように関わりたいものですね。
今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように!
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