中学校におけるPTAは必要なし!|役員決めの苦痛からの解放へ

保護者との関わり方

 こんにちは、darakeです。

 若手の頃は、必死で仕事して、合コンして、また仕事してを繰り返し、労働時間や部活動について疑問に感じたことがなかったんですが、歳を重ねるごとに学校の違和感に気付いてきました。

 自分が無知だったのか、情報が入りづらかったのかは不明・・・。

 ただ、今も教師として働いている限り、変なことは変、嫌なことは嫌と言えるような環境、若手が働きやすい制度を作るべきだと思っています。時代は変わり、学校も変わる時でしょう。

 さて、

 この記事では、時代の変化と共に変わるべき問題、PTAについてまとめています。PTAの役員決めで嫌な思いをした人や、PTAに対して疑問を感じていた人は必見です。

 具体的な内容は、次の4点です。

  1. そもそもPTAってどんな組織なのか
  2. PTA役員になりたい人が少数なことがそもそもの問題
  3. PTA活動の内容がすでに必要のないことばかり
  4. PTAは今の仕組みから有志の仕組みに変えるべきである

PTAとは

 PTA(Parent-Teacher Association)とは、各学校で組織された、保護者と教職員(児童を含まない)による社会教育関係団体のことである。任意加入の団体であり、結成や加入を義務付ける法的根拠は無く、全ての児童生徒のためのボランティア活動というのが本来のあり方である。出典: Wikipedia

 もともとは、保護者と教師が学び合い、家庭と学校が一体となり生徒のために活動することが主たる目的でした。そこに、強制や義務なんてものは存在してなかったんですね。

 具体的な活動(中学校)としては、

・部活動資金を集めるためのバザー
・懇親会(飲み会)の計画・進行
・地域の巡視
・広報誌の制作
・体育祭や学校祭時の昼食バザー(販売補助)

 補足として幼稚園では、

・ベルマーク集め
・運動会の手伝い
・バザーの調理、販売
・懇談会の時の記録
・クラスの催し物の企画・運営
・懇親会(飲み会)の企画・運営
・研修会の企画・運営
・卒園式、離任式時に先生へプレゼント

PTA役員の成り手がいない

 

  1番の問題は、成り手がいないことです。

 もともとはボランティア活動だったので、成り手がいなければ活動休止でよかったものが、暗黙の了解として、強制加入や義務化してきています。表面上は任意加入となっていても、実際は強制・義務というのが色濃くなっています。

 時代の変化で、夫婦共働き、シングル家庭が増え、協力できない保護者が多くなっています。

 また、成り手がいないことで、担任が中心となって懇談の中でお願いしたり、決まらなければ家庭訪問でのお願いや電話でお願いしたりと、非常に心苦しく、不必要な業務が教師に増えています。これはとてもストレスです。若手にとっては特に嫌な業務です。

 最近は少し緩くなってきたとはいえ、規定人数が決まらない学級担任は気まずい思いをしたりしています。

 保護者側も、お願いされたり、決める時の独特な雰囲気が嫌で、参観日の懇談会を欠席したりしています。さらに、やる・やらないで保護者同士がトラブルになることもあり、どちらにとってもプラスなことがありません。

 darakeの息子が通う幼稚園では、役員決めなどは先生たちが一切関わらないようにしているため、保護者同士での役員探しと決定になるため、関係が気まずくなることも多々あると嘆いています(妻談)。

 さらに、PTAが保護者と教師の団体とはいえ、圧倒的に教師側の業務負担が重いです。役員決めの負担もそうですが、会議は夜だし、実際の運用は教師がやることが多いです。地域によっては、教師がノータッチで保護者が運用してくれるところもありますが、そうなると保護者側の負担が重くなります。

 お互い負担に感じているにも関わらず、『生徒のため』という一点だけで生き残っている制度です。ただ、本当に生徒のためになっているかは、とっても疑問です!!

PTA活動は誰のためか

①部活動資金を集めるためのバザー

 必要ないと考えます。部活動で活動費が必要ならば、その部活に加入している家庭から徴収すればいいだけです。PTAで集めてしまうと、部活に加入していない家庭は恩恵は受けられません。

 また、恩恵を受けられたとしても、人数が多い部活や強豪部活に多く分配されるため、不平等にしかなりません。ならば、各家庭で必要な分を出せばいいだけです。

②懇親会(飲み会)の計画・進行

 全く必要ありません。保護者と飲み会したいと本気で思っているのはほんの一部だけです。ほとんどが楽しみにしていません。幼稚園の保護者として言わせてもらうと、別に先生とは飲まなくていいです。家庭訪問や懇談会で十分コミュニケーションがとれます。

③地域の巡視

 その都度、有志を募ればいいだけです。PTA活動として行う必要はないと考えます。保護者と教師で巡視するよりも警察に任せた方がよっぽど安全です。

④広報誌の制作

 全く必要ありません。ほぼ教師がやっています。完成した広報誌に生徒はほぼ無関心です。ちらっと目を通すだけなので、なくなっても文句は出ないでしょう。

⑤体育祭や学校祭時の昼食バザー(販売補助)

 お弁当持参で十分でしょう。転売しているだけなので、必要ないと考えます。調理している学校もありますが、その分保護者負担は重くなります。昔と違い、食べる物に困っている家庭はありません。思い切ってカットしてもいいと考えます。

PTAを解散する決断を

 昔からの慣習を断ち切り、一度PTAを解散すべきですね。

 現在PTAで行っている活動は、前述の通りほぼ生徒のためにはなっていないので、なくなっても特に問題ありません。

 何か保護者の方に協力してもらいたい時は、その都度、有志を募ればいいでしょう。強制や義務でやらされるよりは、シンプルで効果的だと思います。

 強制加入も無理矢理の役員決めも必要ありません。そうなることで、教師側の負担も一気に減るので、みんな幸せです。

 ただ、学校だけで生徒を育てることは絶対にできません!これは間違いありません。保護者と地域の協力は必須です。そのためのシステムを模索していく必要がありますが、もはやそれはPTAではありません。

 PTAに変わるシステムとして、部活動の指導を地域の方にお願いすることは1つだと思います。やる気のある地域の方を募集するといいでしょう。

 また、放課後の学習会に地域の方に入ってもらうことも1つです。教えるのではなく見守るだけでいいと思います。生徒が自習している教室に入り、見守るだけでも効果はあります。

 新たに勉強したい高齢者の方が、中学生と共に勉強するというのもおもしろいかもしれません。中学生が教える側にまわることで、理解がさらに深まるかもしれません。

 学校を地域に開くための先進的な取組は、藤原和博さんが数年前に実現しています。ぜひ、世の管理職は参考にして、実行する勇気をもってほしいものです。

 

さぁ、PTAを考え直そう

 今回は、PTAという組織が本当に必要なのかどうかを考え、記事にしました。この記事のポイントは、次の4点となります。

・そもそもPTAってどんな組織なのか
・PTA役員になりたい人が少数なことがそもそもの問題
・PTA活動の内容がすでに必要のないことばかり
・PTAは今の仕組みから有志の仕組みに変えるべきである

 今まで教師をやってきて、PTAの活動を絶賛している人に会ったことがありません。

 それなのに、なぜなくならないのか?

 日本人の悪いところです。「事なかれ主義」「慣習に従う」といった変化を嫌うことです。時代に合っていないのであれば一度リセットして、時代に合ったやり方をすべきなのです。

 とは言っても、一人で改革は難しいのも事実。ならば、多くの賛同者を探して行動することが大切です。

 事なかれ主義から脱却し、本当に生徒のために必要な活動に時間をかけたいものです。その活動になら、保護者や地域の方も進んで協力してくれるのではないでしょうか。

 保護者や地域の大人も、教育を学校だけに任せず、みんなで育てるという意識改革が必要ではないでしょうか。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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