こんにちは、darakeです。
まだ年度始まったばかりの月曜日ということに、衝撃を受けています。ただ、こうやってブログをアップできるということは、余力十分あります!笑
さて、
発達障害を抱える生徒とその保護者は、どんな環境で学ぶべきなのか、常に悩んでいます。そして、その生徒に関わる側の学校も実は悩んでいます。
この記事では、それぞれがどんな思いや考えをもっているのか、生徒、保護者、学校の三者の視点からまとめています。
発達障害を抱える生徒と保護者視点
発達障害を抱えている生徒と保護者には主に次の3通りの考えがあります。
②障害を認識しつつ通常学級での生活を求める
③障害を受け入れずに通常学級での生活を求める
特別支援学級における特別な配慮を求める
当然のことだと思います。30人学級の中の1人よりも、個別に支援してもらいたいという保護者の願いは当然です。
自分の子どもが、どんなことに困り感をもっているのかを把握し、集団の中での生活と学習は困難であると感じた場合は、特別支援学級での学習を求めるべきです。
その子どもが、将来どんな人生を歩むのかを想像し、必要な学習ができる環境を望むことは親の義務でしょう。
ただ、発達障害を抱える生徒本人の意思を尊重すべきなのか、保護者が判断すべきなのかは難しいところですね。その子の特性に応じた判断が必要です。
障害を認識しつつ通常学級での生活を求める
発達障害を抱えていることを認識しつつ、通常学級での生活を求めるにはいくつかの理由が想像できます。
①特別支援学級に期待していない。
地域や学校に応じて、支援体制が不十分なところがほとんどです。特別支援教育の免許をもっていない教師が担当しているなんて珍しくありません(darakeも保有してません)。教師全体の数も足りていないので、実情に制度が追い付いていない状態かと思われます。
そのため、他に選択肢がなく、仕方なく通常学級に在籍していることが多いです。
②本人が望んでいない
小学校で通常学級に在籍していた生徒であれば、中学校から特別支援学級に在籍変更することに抵抗はあるでしょう。 また、障害の程度も重度でなく、友人も通常学級に多いのであれば、特別支援学級を望むことはないでしょう。
③支援学級在籍への差別を感じている
少なからず、支援学級在籍の生徒を特別な目で見てしまう負の側面が、生徒、保護者共にあります。そのような差別を避けるために、通常学級での生活を求めることはよくあることでしょう。
④普通学級で十分生活できると考えている
障害の程度によると思いますが、小学生から中学生に成長した段階で、問題なく通常学級で集団生活を送ることができる生徒はいます。ただ、保護者の方が気を付けたいのは、本当に通常学級で生活することがその子の将来のためになっているかを考えなければなりません。
障害を受け入れずに通常学級での生活を求める
この場合は、問題があります。確かに、自分の子どもが障害を抱えていることを受け入れることは、想像しがたいです。しかし、現実を受け入れないまま、通常学級で生活したとしても、何らかのトラブルが生じるでしょう。
障害を抱えている生徒にとって、意味のある学習ができ、将来につながるような教育環境を求める必要があります。
ただし、現時点で全ての学校にその環境が整っているかについては疑問が残ります。学校以外の選択肢を増やしていくことは、日本の課題だと思います。
通常学級の生徒と保護者視点
中学生になると、発達障害を抱えている生徒との精神年齢の差が如実に表れてくる場合もあり、小学校時代には何とか受け入れられていた生徒も、幼いちょっかい、からかい等が許せなくなってきます。
さらに、中学校では学級対抗の行事などもあり、足並みを揃えることができない生徒を批判するような雰囲気も出てしまうことも事実です。
明らかに態度に出す生徒もいたり、生徒・保護者から相談を受けることがよくあります。
これらの問題について、発達障害を抱えている生徒だから、全てを許して受け入れてあげなさいということにはなりません。それをしてしまうと、発達障害が何でも免罪符になってしまい、逆の差別となる可能性があるからです。
ただし、集団行動ができないから排除するという極論にもならないし、ノーマライゼーションの考え方からも通常学級の生徒・保護者も悩み、葛藤しているわけです。
ノーマライゼーションの考え方は、学校だけでの課題ではなく、現代社会の課題です。頭では理解していても、自分の子どもに不利益が生じてしまったとしたら、その保護者は子どもを守るための行動を始めるでしょう。
学校側の視点
今まで通常学級担任を多く務めてきた中で、同じクラスに発達障害を抱えている生徒がいる場合(通常学級在籍として)、保護者から次のような相談があります。
『自分勝手な行動をするから、周りが迷惑している』
『なぜ、その子の保護者は支援学級に在籍させないのか』
文字で見ると、なんてひどいことを言う保護者だと思うかもしれませんが、これが世間一般の感覚です。
やはり、学校は集団生活がベースになってしまうため、話を聞く場面で話を静かに聞くことができなかったり、一斉に作業する場面で同じ作業ができないと、大多数の生徒が迷惑だと感じます。
当然通常学級の教師は、全体の中でも大多数に対して話を進めていくわけで、それに対応できない生徒に支援することがなかなか難しい現状です。その生徒に対応しているうちに、他の大多数の生徒を放置しておくことになります(TTや支援員が入る教科は何とか対応できますが、全教科には入れません)。
※TT(チームティーチング)とは,複数の教師が協力して授業を行う指導方法。
これは、システムの問題です。一斉授業の弊害ですが、今まではこれで成り立っていたけれど、発達障害を抱えている生徒が増えている一方で、見直していかなければならない問題です。
ただ、それには教師増員という膨大な予算を投入する必要が必須です。現存の教師で対応するのはミッションインポッシブルです!
集団での一斉指導では目が行き届かないし、個別支援するには教師数が足りない。理想はマンツーマン指導だけど、それができない葛藤を常にもっています。
通常学級の生徒・保護者の願いと、発達障害を抱える生徒・保護者の願いとの板挟みにあっている状態です。
さぁ、発達障害を理解しよう
この記事は、発達障害を抱える生徒とその保護者、そしてそれを支援する学校の三者の視点からまとめています。
そもそも、通常学級と特別支援学級という言葉自体に違和感が残りますね。呼び名といえばそれまでですが、この言葉のせいで、通常学級=正道、特別支援学級=邪道という感覚が今もなお存在しています。
その生徒の幸せを考えた時、どんな環境で生活・学習させてあげた方がいいのかについて、保護者は十分に考える必要があります。
学校側としては、今いる人員で、出来るだけの環境を整える努力をすべきです。そのためには、今までのやり方を大きく変えたり、業務の優先順位をハッキリさせ、学校のスリム化が必要だと思います。
そして行政には、抜本的な処置をしてもらいたいです。教育にもう少しお金をかけるべきではないでしょうか。戦後から続いている、1つのクラスに30人を詰め込み、1人の担任が一斉授業するやり方には限界がきているでしょう。
ここまで発達障害を抱える生徒(程度の大小に関わらず)が増えている中、今の教師数、今までと同じやり方では、それらの生徒と保護者のニーズに応えることは不可能です。
これからは、特別支援学校を増やし、専門の教師の育成が急務ではないかと考えます。
また、学校という枠組みだけが教育を担うわけではないので、悩んでいる生徒や保護者を救うための教育の場を作らなければいけませんね!
今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように!
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