こんにちは、darakeです。
今回の記事は、学年主任の業務についてまとめています。
初めて学年主任を任された人、自分の学年が上手くいっていない人、今の学年主任に不満がある人のための記事となっています。
7年間の学年主任としての体験で得た財産を還元していきます。
具体的な内容は次の3点です。
- 学年のチームワークを重視
- 学年主任の業務
- 他学年・分掌との連携
- 若手を育てる
学年のチームワークを重視する
学年主任とは、学年内の教師同士が円滑な関係を築き、統一した目的・目標のもとで教育できるような土台を作る役目があります。そして、学年教師と生徒の先頭に立たなければいけません。
そのためには、学年のチームワークはとても重要です。学年の教師同士で仲が悪いと生徒は敏感に気づき、決して良い方向には進みません。
学年のチームワークを構築することは、生徒を教育する前段階として、何よりも重要なミッションだということです。
ただ、円滑なチームワークを構築することは容易なことではありません。その理由は「異」です。
まず、学年教師は異年齢で構成されることが多く、時には学年主任よりも年齢が上な教師が存在します。年齢が違えば経験値も異なり、教育観も異なります。
次に、勤務してきた地域や学校が異なります。今までのやり方が微妙に異なっていたりして、働いてきた軌跡が異なります。
そして最後に、教師とは良くも悪くも癖が強い人たちです(darakeも)。学級、授業、部活動を任されていて確固たるプライドをもっている人たちの集まりです。この人たちを1つのチームとして構築するのはとても難しいのです。
では、darakeはどのようにしてチームワークを構築しているのでしょうか。
まず、一人の教師として圧倒的に結果を出し続けることです。そして、学年の教師から一目置かれる存在になることです。
圧倒的な結果とは、わかる・できる授業を実践し、学級崩壊を起こさない学級経営ができ、効率よく業務を完了することです。
つまり、自分よりも授業が下手な学年主任、生徒指導ができない学年主任の指示を受けて、熱量もって働けますか?ってことです。
当然、否です!
肩書だけ学年主任となっていても、圧倒的な結果を出し続けていないと、学年の教師はついてこないと思っています。
次に、常に視野を広くして、「目配り」「気配り」「心配り」を意識するようにしています。
学年内の教師が、出来るだけストレスなく業務に取り組めているかを注意深く観察するようにしています。後述しますが、業務分担に偏りがないように配慮もします。
特に若手教師の表情は、毎朝さり気なく観察します。
また、学年の教師同士が円滑にコミュニケーションがとれるように工夫もしています。積極的に話題提供したり、年齢や性別のせいで孤立する教師がいないように配慮しています。
時には、食事や飲みに誘うこともあります(誘うことでストレスにならないような配慮は大切)。
そして若手の仕事ぶりを見ながら、あえて業務に集中できる静かな空間を作ったりもします。時間がない若手に話しかけることは、時には悪にもなります。
相手の立場になり、助言が必要なのか静観すべきなのかは、いつも見極められるように心掛けています。
時々、学年全員で食べられるようなスイーツの差し入れもします(darakeが食べたい時だけ)。思いっきり物で釣ります。
学年主任の業務
darakeが行う学年主任の業務を以下にまとめます。
学校によっては、学年主任の業務ではないこともあるかもしれません。
現段階で、必ず学年主任がやるべきだと思う業務は☆☆☆で表しています。
・学年教師配置の要望☆☆☆
・学年の方向性を示す(学校の重点目標を踏まえて)☆☆☆
・学年業務の適切な分担☆☆☆
・クラス編成の主導☆☆☆
・学年経営案の作成☆☆☆
・学年教師からの要望収集、管理職へ意見☆☆☆
・教科担任のストレスケア(特に若手)☆☆☆
・学級担任のストレスケア(特に若手)☆☆☆
・保護者対応(学年の最終責任者として)☆☆☆
・学年生徒の生徒指導(担任との役割分担)☆☆
・成績や通知表の学年最終チェック☆☆
・参観日学年懇談会の資料作成☆☆
・学年集会の計画☆☆
・道徳指導案のチェック☆☆
・総合的な学習の時間の指導サポート☆☆
・旅行的行事の主導、旅行業者との打ち合わせ☆☆
・特別活動のチェック☆☆
☆☆の業務については、状況に応じて他の教師と協力したり、相手の力量によっては丸投げしたりもします。
業務量・難易度と学年教師の力量を天秤にかけて、任せられると自分が判断したものについては完全に任せるようにしています。その判断を誤ると、学年にとってマイナスな結果にしかなりません。
若手を育てるという観点で、学年業務を任せることもありますが、何でもかんでもやらせればいいわけではありません。詳しくは後述します。
学年主任としての責任を背負うことは大切ですが、一人で抱え込み過ぎるのもよくありません。
学年の中でスムーズに業務分担できるような信頼関係を、きちんと築いておくことが重要となります。
慣れるまでは大変ですが、数年経験すると流れが頭の中に入るので、スムーズに行うことができるようになります。
他学年・分掌との連携
他学年と連携することはとても大切で、一つの学年のスタンドプレーはいけません。
この調整役を担うのが学年主任です。
自分の学年である取組をしようとした時は、他学年に与える影響を考慮して、必ず他学年の主任に根回しをする必要があります。
これを怠ると、学年間で軋轢が生じてしまうので、学校全体にマイナスの影響を及ぼしてしまいます。
望ましいのは、学年主任同士の連携をスムーズにしておくことです。それが出来ている学校の職員室は、働きやすい環境になっていることが多いです。
職員室の人間関係が良好な学校は、荒れる可能性が低いというのが自論です。
学校の各分掌との連携も大切です。特に生徒指導部との連携は必須です。
学年で生徒トラブルが発生した場合、担任・学年主任・生徒指導部で情報共有をスムーズに行う必要があります。
その時、学年内で情報を留めることなく、必ず生徒指導部と連携しなければいけません。
この調整役を担うのが学年主任です。
そのため、日頃から生徒指導部とも良好な関係を築いておく必要があるのです。
若手を育てる
学年の中には必ず若手が存在します。
正直な話、腰が重いベテラン教師よりも若手に期待しています。
これからの時代を担う若手教師には、戦後から続く教育観を打破してほしいとさえ思っています。とはいえ、不易なものは必ず存在しています。
だからこそ、不易流行の理念をしっかりと伝えていきたいと考えています。
若手を育てるためには、実践あるのみです。とにかく実践して、失敗体験してもらいます。
ここで重要なことは、
・失敗を失敗のまま終わらせない
・失敗を体験して経験値を上げる
・失敗の責任を若手に背負わせない
・フォローは最大限明るく
ただ、それ以上に成功体験が必要で、失敗と成功体験のバランスを配慮して、自己肯定感を高める工夫をしています。
若手を育てる上で気をつけていることは、実践だけではなく「圧倒的な結果を見せる」ということを大事にしています。
経験になるからといって、実践ばかりさせていればいいわけではありません。時には手本となる授業を見せたり、生徒との接し方を見せる必要があります。
前述した圧倒的な結果を見せることで、背中で語れる学年主任で居続けたいと思います。
若手を育てるとは、自立した社会人になる手助けをすることです。
教師として自立するには専門的な知識や経験が必須です。そのためには、それに注ぐ時間と努力が必要です。学年主任として関わるからには、その過程を見守る役割があります。
そして、ある程度の経験値を保有してからは、自分の人生においてどういう働き方がふさわしいのかを考えてもらいたいです。
社会の変化や時代の流れに柔軟に対応できる若手を育てることが、学年主任に求められているミッションだと思っています。
おわりに
今回は、学年主任の業務についてまとめました。
小さな学校だと、20代後半ぐらいから学年主任を任される場合もあります。自分の学級経営と教科経営に加えて、学年全体を俯瞰して見れるようにならなければなりません。
中学校教師が目指すべき学年主任の姿とは、
・常に視野を広くして、「目配り」「気配り」「心配り」を意識する
・主任がやるべき業務か他に任せられる業務かを判断する力を磨く
・学年主任同士の連携をスムーズにできるようにする
・各分掌との連携もスムーズに!特に生徒指導部と。
・不易流行の理念で若手を育てられるようになる
・若手が自立した社会人へ成長できるような関わりをもつ
darakeも、上記を意識しながら学年主任として日々学び続けている最中です。
学年全体の長としての役割は責任重大ですが、自分をワンランク上に成長させることができる業務です。
自分の学年の教師が、ストレスや働き過ぎで落ち込むことがないように、働きやすい学年環境を整えることに全力を注ぐことを誓います。
今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように!
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