こんにちは、darakeです。
今回は、公立学校の部活動の指導者不足に対して警鐘を鳴らすための記事になっています。
公立学校の指導者不足は、緊急の課題です。教師だけに任せるのはもう無理であり、地域人材も限られています。今後必要なのは、待遇の改善と趣味で指導する人を増やすことです。
具体的な内容は、次の3点です。
- 公立の部活指導者の分類
- 待遇の解決案
- 部活動ではなく習い事へ
公立の部活指導者の分類
公立の部活指導者には、どんな人たちがいるのだろう?
主に5種類に分類されると思うんだ!それぞれについて説明するよ!
①無理矢理やらされている教師
②趣味として指導している教師
③趣味として指導している教師以外
④その種目が好きで善意で指導している教師
⑤その種目が好きで善意で指導している教師以外
まず、①の人々は指導義務がありませんから、指導に関わらなくて良い環境を早急に実現すべきです。
興味もなくて指導技術もない人に、『みんなやっているから教えなさい』はもうやめにしましょう。古い考えだし、ダサイ考え方です。
今までは、上からの強制力と周りの同調圧力によって何とかなっていただけです。時代は変化しているのだから、私たちも変化するべきです。
これからの部活指導については、①の人々に頼るのはやめるべきです。これを全ての人が理解しないと、いつまでたっても負の連鎖を断ち切ることはできません。
①の人々が指導者から外れたことで起こる問題は、指導者不足です。
今まで①の人々に無理矢理やらせて見た目だけ繕っていた問題を、どうにか解決しなければいけません。
②と③の人々は趣味として指導しているので、部活指導をすることに何の課題もありません。むしろ活動を制限されて困っているはずです。
何とかして活動日や活動時間を増やそうと、工夫している人たちです。
これら②と③の人々は少数派です。
何よりも部活指導をしたいので、指導者確保の観点からすると貴重な存在です。しかし、これらの人々と間違っても①の人々を同じだと考えることはやめてください。
私たちは、ずっとこの異なる種類の人々を同じように考え、同じだけの成果を期待してきました。趣味として指導している人と無理矢理指導させられている人を比べることはフェアではありません。
②と③の人々を増やすことができればいいのですが、個人の趣味の問題なのでどうしようもありません。
では、④と⑤の人々はどうでしょうか。
その種目は好きであり、人材がいないので善意で指導をしている人々です。
ポイントは趣味ではないということです。指導することには不満がないけれど、いくつかの課題は抱えています。
その課題とは、待遇(時間と報酬)です。
時間は、家族と過ごす時間、自分の趣味に使う時間、働く時間などが挙げられます。これらの時間と指導時間を、日々天秤にかけながら生徒の指導に関わってくれています。
報酬は、指導に関わることで発生する金銭です。
教師であれば部活指導手当(休日分のみ)が時給700円程度支給されます(高校生のバイト代より安いけどね)。
教師以外の人たちは、部活動指導員※として登録されていれば報酬が支給されます。
※外部指導者・外部コーチとは異なり、大会への単独引率が可能。
どのぐらい支給されるかは自治体によって異なります。
北海道では、時給1,600円ですが、年間210時間という縛りがあります。
他の自治体を調べても、時給は1,500円~3,000円と幅があり高額ですが、1日〇〇時間以内とか月〇〇回以内とかの制限があります。
つまり、十分な報酬を出す気がないか財源がないのでしょう。副業の1つとしてはアリですが、これだけで生計を立てていくことは不可能な報酬です。
待遇(時間と報酬)の解決案
時間と報酬の待遇問題を解決できれば、④と⑤の人々を指導者として増やすことができます。
①の人々に頼ることなく指導者の確保ができます。④と⑤の人々がノンストレスで指導できるようになると、指導者の数は一気に増えるでしょう。
時間の課題を解決
時間の課題は、④と⑤の人々が相互協力することで,解決の糸口がつかめそうです。
④の人々は①の人々と異なり、趣味で指導しているわけではないので、放課後や土日は出来るだけ自由になる時間が欲しいのが本音です。けれども、絶対に指導するのが嫌だとは思っていない人々です。
⑤の人々は、本業が終わった平日の夕方(時間に余裕がある日)や土日に、人手不足であるならば指導に関わってもよいと思っている人々です。
つまり時間のことだけを考えると、
・⑤の教師以外の人たちは、平日は④の教師と入れ替わる形で指導!
・土日はお互いに相談しながら、余裕のある日のみ指導!
お互いの対話が絶対に必要になってきますが、④と⑤の人々が良い形のwin-winになれる可能性があります。
報酬の課題を解決
④と⑤の両者とも、指導に対する報酬が足りません。
④の教師については、高校生のバイト代より安い報酬で、休日に指導となります。その種目が好きだからできているだけで、この報酬額では積極的にやろうとは思えない人が多いでしょう。
⑤の人々については、報酬に日数や回数制限があることがセンスないです。この制限があることで、④との相互協力もスムーズにいかなくなります。
ということで、報酬については公的機関からの支給だけでは限界があるということがわかるでしょう。
では、部活動の指導費用は誰が負担すべきか。
当然、指導の恩恵を受ける家庭でしょう。これを不当だと感じてしまう人は感覚が麻痺しています。
塾に通わせたら費用がかかります。ピアノ教室に通わせたら費用がかかります。その費用の中には必ず指導費が含まれています。
学校外でスポーツや文化活動などの習い事をする場合、必ず指導費は発生します。この当たり前を忘れてはいけません。
なぜ公立学校の部活動では、指導費を払わないのでしょうか。
昔は、上からの強制力と同調圧力にプラスして、教師が無知でした。『部活指導は無償で教師がやるもんだ』と思い込んでいただけです。
この違和感に気づき、ハッキリと声を上げる教師が増えてきているのが現在です。
平日の勤務時間後に無償で指導をして、土日も安い報酬で指導をするのが当たり前なんてひどい洗脳です。
何が言いたいかというと、公的機関からの支給で足りない指導費は各家庭が負担しましょう!
金をかけずに習い事をする時代は終わりました。
金を出すことに文句を言うならば、自分が指導者になってみるといいでしょう。本業とは別に、休みを潰して無償で指導できますか?
これからは、部活動を習い事として捉えることが必要です。
学校という空間を提供するけれど、指導するのは必ずしも教師である必要はないのです。②と③の人々を中心に、待遇に満足できる④と⑤の指導者を増やしていくべきです。
公的機関を動かすのは非常に時間がかかりますが、各家庭で指導費用を負担するのであれば、すぐに実行できるでしょう。
学校の教師に支払うという感覚ではなく、スポーツや文化活動を指導してくれる指導者に支払う感覚をもつことが大切です。
部活動から習い事としてアップデートしよう!
今回は、公立学校の部活動の指導者不足についてまとめました。これは、公立学校の部活動だけでなく、田舎の少年団でも深刻な問題になっています。
今回の記事では、次の分類を中心に話を進めました。
①無理矢理やらされている教師
②趣味として指導している教師
③趣味として指導している教師以外
④その種目が好きで善意で指導している教師
⑤その種目が好きで善意で指導している教師以外
今回の記事のまとめです。
・強制力や同調圧力で、無理やり指導させるのは違う
・①の人々に指導を強制するのは違う
・②と③の人々は指導者として貴重であるが少ない
・④と⑤の人々の待遇を改善して、これらの指導者を増やしたい
・④と⑤の両者が指導分担できれば、時間の課題を解決できる
・④と⑤の人々への報酬は、各家庭で補って十分な額を支給すべき
・『部活動』ではなく『習い事』という認識を広めるべき
ある④の指導者がこんなことを言っていました。
『俺らが明日から指導やめたら、活動停止するよ!』
その通りです。
今まで善意で指導をしてくれている人たちに甘えすぎたのです。各家庭もしっかりと向き合わなければいけない問題です。習い事には金がかかります。
本来、金も出せなくて指導者もいないのであれば活動はできません。
『子供たちのために』という言葉は、何でもまかり通る免罪符ではありません。
大金を支給しろとは言いません、指導する側がある程度納得できるような額さえ支給できれば、④と⑤の人々が②と③へ進化する可能性だってあります!
なぜなら、④と⑤の人々はその種目が好きな層だからです。待遇を改善さえできれば、②と③のような趣味として指導できる人たちへ変わります。
そうなったら時間や報酬など関係なく、むしろお金を払って指導に関わる人たちが増えてくるでしょう。
読書や釣りと同じ考え方ですね。釣りが趣味な人は、自分の好きな竿にお金を払うことに不満はありません。釣りをして報酬を要求する人はいませんね。
今後、行政の方々は趣味で指導する人を増やせるよう対策してください。
各家庭は、子どもに習い事させるのであれば指導費をケチるのはやめましょう!
今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように!
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