指導要録の書き方を紹介します!効率よく作成しよう

学級経営のコツ

 こんにちは、darakeです。

 今回の記事は、指導要録の裏面「総合所見及び指導上参考となる諸事項」の書き方についてまとめています。

 主にどんな内容を記述したらいいのか、文例とともに紹介します。

 具体的な内容は次の2点です。

  1. 記載形式について
  2. 所見文例

記載形式について

 総合所見及び指導上参考となる諸事項の部分の記載形式は、都道府県・市町村教育委員会が示すことになっており、地域によって微妙に異なります。

 記載すべき内容は変わりませんが、文の配置や記載方法が異なるわけです。

 記載内容は以下の通りです。

・各教科や総合的な学習の時間の学習に関する所見
・特別活動に関する事実及び所見
・行動に関する所見
・進路指導に関する事項
・生徒の特長・特技、部活動、学校内外におけるボランティア活動など社会奉仕体験活動、表彰を受けた行為や活動、学力について標準化された検査の結果等指導上参考となる事項
・生徒の成長の状況にかかわる総合的な所見

 これらは、箇条書きでも記述でも可となります。

 今だに手書きしている学校もありますが、Excelの関数(VLOOKUP)を活用して効率良く作業できるようになることが望ましいですよね。

 生徒の手元に届くものではないので、手書きの温かさなんて全く必要ありません。

 darakeの勤務校では、以下のようなレイアウトで記載しています。

 ①には特別活動に関する事実を記載しています。

 ・学級での役割・・・学級委員長、〇〇係など
 ・生徒会での役割・・・生徒会長、〇〇常任委員など 

 ②には所属する部活動名を記載しています。

 ③には各教科の学習に関する所見を記載しています。

 ④には、行動に関する所見と生徒の成長の状況にかかわる総合的な所見を合わせて記載しています。

 ⑤には道徳の評価を記載しています(2021年度からは変更の可能性あり)。

 ※枠の最後に進路についての記載をすることもあります。第3学年であれば〇〇高校進学など

 これらは一つの例であって、地域によって記載形式は微妙に異なります。

所見文例

 ここでは、各教科の学習に関する所見、行動に関する所見と生徒の成長の状況にかかわる総合的な所見の文例を紹介していきます。

各教科の学習に関する所見

(1)学習成績が「上」の生徒に使える所見文例

①各教科とも意欲をもって学習しており、知識も豊富で理解力にすぐれている。特に社会では、歴史分野に興味が強く、歴史事象に対して多面的・多角的に考察しながら課題解決に取り組んでいる。
②授業中はどの教科も前向きに取り組む姿が見られ、年間を通して高い成績を維持していた。特に数学に興味・関心が強く、疑問点を粘り強く追求するなど問題解決に向けて努力していた。

(2)学習成績が「中」の生徒に使える所見文例

 ①得意な教科では力を発揮するが、興味のない教科では集中力を持続することができない。国語への関心が高く、古典についての学習に意欲的に取り組んでいた。
 ②興味のある教科には真剣に取り組んでいる。全体的に落ち着いて授業を受けている。英語への関心が高く、文法や単語の復習にしっかりと取り組んでいた。

(3)学習成績が「下」の生徒に使える所見文例

 ①学習に対する意欲をあまりもてずに、授業中では集中力に欠けて私語をする場面が見られた。理科に苦手意識をもっている。社会は努力しているが、なかなか成績には結びついてはいない。
 ②静かに授業は受けていたが、興味のない教科になると集中力を持続することができなかった。保健体育に関心が高く、陸上競技や球技には熱心に取り組んでいた。
 ③話や説明を理解することに時間がかかり、課題解決に時間がかかってしまう。中学校の授業スピードに追い付かずに苦戦していた。美術では、自分が納得できるまで丁寧に作品を完成させるなど熱心に取り組んだ。

行動に関する所見と生徒の成長の状況にかかわる総合的な所見

(1)生活態度が「◎」の生徒に使える所見文例

 ①スポーツの好きな明るく行動的な人物である。周囲に流されず自分のすべきことをきちんと行動に移すことができる。常に物事を冷静に判断することができるので友人からの信頼も厚い。
 ②元気で周りへの気配りができる生徒である。誰に対しても親切なため、多くの級友から慕われている。言葉遣いや礼儀作法など基本的な生活習慣もしっかり身についている。副委員長に立候補するなどの積極性もある。
 ③目立つ存在ではないが芯はしっかりしている。常に物事を前向きに考え、向上心をもって努力を続けている。素直で温厚な性格であり、周囲の人を惹きつける魅力をもっている。

(2)生活態度が「○」の生徒に使える所見文例

 ①真面目に学校生活に取り組むことができた。自分に任された仕事はやるが、周りを手伝うという気遣いはまだまだ足りない。向上心をもって日々の生活に取り組むことが課題である。
 ②清掃当番や係活動などで一生懸命な活動が見られた。教室清掃では、周りの生徒が気付かない部分を丁寧に行うなど、安心して仕事を任すことのできる生徒である。
 ③わがまま部分があり友人関係でトラブルもあったが、それを乗り越え自分の居場所を見つけていた。運動能力に優れ、体育系の行事には仲間と協力して意欲的に取り組む姿が見られた。

(3)生活態度が「△」の生徒に使える所見文例

 ①基本的生活習慣が身に付いていなく、提出物の期限などを守ることができない。指導・助言には素直に耳を傾けて、その後の行動に生かすことができる。継続して指導が必要な生徒である。
 ②校則を守ることができずに指導を受ける場面が多くあった。話を聞く時でも騒がしくしてしまう時があり、状況判断能力を向上させることが課題である。
 ③相手に伝わる声量で話すことが苦手である。わがままな言動も見られ、周りからの信頼は得ていない。服装や頭髪に関して指導を受ける場面があった。

おわりに

 今回は、指導要録の裏面「総合所見及び指導上参考となる諸事項」の書き方についてまとめました。具体的に所見の文例を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 指導要録はよっぽどのことがない限り、生徒の目に触れません。特に今回紹介した裏面は、5年間の保存期間です(その後は廃棄されます)。※学籍部分のみ20年保存です。

 つまり、圧倒的に手抜きでいいんです!ここに力を注ぐ必要が全くありません。

 出来る限りラクしてください。

 年度の3月中には確実に終わらせましょうね。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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