問題行動が多い生徒に振り回されると集団は崩壊する!

学級経営のコツ

 こんにちは、darakeです。

 今回の記事は、問題行動と集団を率いることについてまとめます。

 問題行動を起こす生徒との関わり方や集団を率いる上で、全ての教師がやってはいけないことを中心にまとめます。

 やってはいけないことを理解することで、最悪の集団崩壊を避けることができるでしょう。

 具体的な内容は次の2点です。

  1. 問題行動と集団崩壊
  2. やってはいけないこと

問題行動と集団崩壊

 まず、問題行動の一般的な捉えとしては、

①落ち着いて話が聞けない
②冷静な話し合いが出来ない
③ルールを守れない
④非行・反社会的行動
※特別な支援を要する生徒は除く

 これらを兼ね備えた生徒の対応に教師は頭を悩ませます。本当にツライです。ただ最近は、④非行・反社会的行動を表立ってする生徒は減っているような気がします。

 小学校の高学年ぐらいから思春期に突入して、自分自身のこころと身体の成長にとまどい、他人との付き合い方や家族との関係、社会における居場所を考えるようになり、アンバランスな状態が続きます。

 そして、押し付けや圧力に反するようになり、特に対大人(教師)には敵視する生徒も出てきます。人間関係などで悩んでいたとしても、不満のはけ口としては学校や教師を格好の的にしやすいということもあるでしょう。

 ただ、問題行動が多い生徒がいるから集団が崩壊するわけではありません!

 問題行動が多い生徒がたくさんいる集団だからといって、全ての生徒がそうではありません。過去に担当した問題行動が多いと言われる集団でも、それらの生徒は全体の1~2割です。

 集団崩壊には、蔓延と教師のアンガーマネジメントミスが関係します。

 問題行動をする生徒が目立ち、教師の意識がそちらに集中しすぎるという理由があります。さらに、問題行動をする生徒に普通の生徒が引きずられるという理由もあります。

 もっと言うと、問題行動を起こす生徒を隠れ蓑にして、普通の生徒が問題行動を起こすようになることも多々あります。

 結果として、集団が問題行動に甘くなり、教師が制御不能となり、外部から問題行動が多い集団というレッテルを貼られがちなのです。

 これが集団崩壊の理由で、学級崩壊、学年崩壊なんていう嫌な言い方もありますね。

 集団崩壊はめちゃくちゃツライです。教師だけでなくそこに所属する生徒もです。どんなツライことがあるのか一部を紹介します。

≪教師側のツライ≫
①会話が成り立たない
②敵と認定される
③集団内では常識が通用しなくなる
④ルール破った者勝ちの無法地帯となる
⑤一部の保護者も敵になる
⑥生徒に本気の怒りを覚えてしまう
≪生徒側のツライ≫
①授業が成り立たなくなり学習環境が整わない
②マイナスオーラに包まれた世界での生活となる
③正直者が馬鹿を見ることに…
④外から崩壊した集団とレッテルを貼られる

 こんな思いをしないためにも、集団を率いる上で教師がやってはいけないことを知りましょう。

教師がやってはいけないこと

 ここからは、やってはいけないことを3つ示します。

 何でも屋になりがちな教師は、良かれと思ってやりミスっていることがあります。

 やってはいけないことを理解しておくだけで、自分を守るだけでなく、多くの生徒の安心・安全な集団を確保することに繋がります。

問題行動を起こす生徒に感情的に対応する

 集団を率いる上で、教師は問題行動が多い生徒に振り回されてはいけません。

 問題行動を起こす生徒に対して、感情的に対応してしまいがちなんですが、実はそれが1番やってはいけないことです。アンガーマネジメント(怒りのコントロール)が必要です。

 そういう生徒の厄介なところは、集団の中で教師に対して挑発的な行動をしてくることです。そして、教師が感情的になるとさらに挑発を繰り返すのです。

 なので、それらの生徒への対応・指導はあくまでも個別に、冷静に行います。集団の中での発言力を減らし、周囲への影響力を減らすことが重要です。

 決して、感情的に怒ってはいけません!

 怒りという感情は二次感情で、その前段階に一次感情が存在します。一次感情とは、悲しさ・困惑・虚しさです。

 『何度も同じ指導を繰り返して虚しい』

 『なぜ、あんなにも問題行動を繰り返すのかわからない』

 これら一次感情防衛のために、怒りという感情を使っているのです。怒りとは自分を守るための手段だということを認識することが大切です。

 だから、問題行動を頻繁に起こす生徒への指導が通らなくても、深刻になる必要はないのです。感情的に指導し続けても、ずっと理解されないまま卒業することもあり得るわけです。

放置や無視ではないけど、適度にほったらかしにしておくぐらいが丁度いいのです。何でも教師ができるという考えこそが驕りです。

「普通の生徒」を放置する

 次に、よくやりがちなのが普通の生徒を放置することです。

 問題行動を起こす生徒にばかり気を取られてしまい、集団の中で多数を占める普通の生徒のケアをないがしろにしてしまうのです。

 問題行動が頻繁に発生すると、その生徒の指導に追われてしまい、表向きには真面目に見える普通の生徒を放置しがちなんです。実はこれが過ちの一つです。

 多くの普通の生徒たちは、環境に大きく左右されます。良くも悪くも、プラスの方向にもマイナスの方向にも動きます。

 マイナスエネルギーに満ち溢れた環境では、普通だった多くの生徒たちが問題行動を引き起こすようになることは珍しくありません。

 集団を率いる教師が押さえておかないといけないのは、目立つ問題行動を起こす生徒ではなく、多くの普通の生徒たちなのです。

正論ばかり重視する

 教師がやってはいけない三つ目は、正論ばかり重視することです。

 以前から生徒指導に関わる記事でも書いていますが、相手に伝わらない正論なんて何の意味もありません。

 次のような伝え方に身に覚えはないでしょうか?

『遅刻しちゃダメだ!早寝早起きしなさい』

『なんだそのスカートの短さは!中学生らしい服装にしなさい』

『勉強とスポーツに励みなさい!』

 生徒に伝わるなら問題ないですよ。ただ、伝わってないとしたら逆効果です。思春期の生徒たちは反発しますね。

 大半の生徒たちの思いは、『わかっているけどできないの!』『わかっているけどやっちゃの!』です。

 この思いに寄り添いつつ正論を投げかけるのと、出来て当たり前と考え正論を投げかけるのでは大きな違いがあるわけです。

 人間的な弱さや思春期特有のアンバランスを理解した上で、教師は集団を率いることが求められます。

おわりに

 集団崩壊を引き起こす原因は、生徒ではなく教師です。

 厳しい言い方に聞こえてしまいますが、事実です。

 集団を率いる上で、教師がやってはいけないことを確実に把握しておかないと、生徒の質に関わらず集団崩壊を引き起こします。

 これは、過去の先輩たちの経験を積み重ねた財産です。

 何をすれば良くなるかの方法は様々で不確定ですが、何をしたら失敗するかというのはある程度決まっています。

 マイナスエネルギーに満ち溢れた集団なんて嫌でしょう?集団崩壊を経験するために教師になったわけではないんですよ!

 何でも全部やらなくていいんです。まず、やれることやりましょう!出来ないことは、他の人に任すかチームでやりましょう。

 生徒と教師は敵対関係ではない。

 今回はここまで!

 みなさんが、幸せな人生を送れますように!

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