ADHDの症状をもつ中2生徒との奮闘|冷静かつ熱をもって対話を!

生徒指導のコツ

 こんにちは、darakeです。

 夕飯に炭水化物は必要ないことを理解した結果、あっさりとご飯断ちしました。その分、晩酌するようになって良いのか悪いのかよくわかりません。darakeが影響を受けた本は・・・

 約5か月継続してますが、体重が約5㎏落ちました!そして炭水化物なくても慣れました。(追記2019/6/3)

 

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 ADHDとは、注意欠陥多動性障害とも呼ばれ、不注意、多動性、衝動性 の3つの要素がみられる発達障害のひとつです。ADHDはこれらの要素の現れ方の傾向が人によって異なり、「不注意優勢型」「多動性・衝動性優勢型」「混合型」の3つのタイプに分類されます。
ADHDの子どもは年齢や発達に不釣り合いな行動が多く、社会的な活動や学業に支障をきたすことがあります。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

 B君は、3つのタイプのうち「多動性・衝動性優勢型」に近く、落ち着きがなく、授業中に立ち歩き、私語を抑えられませんでした。衝動が抑えられずに些細なことでカッとなりやすく、友人に暴力をふるうこともありました。授業中に注意された場合は、拳と拳を打ち付けてイライラした様子を見せていました。

 B君の行動はどんどんエスカレートしていき、授業妨害や教師への暴言にまで発展しました。中学1年時の担任は疲弊していき、そのせいでB君以外の生徒への対応も雑になり、そのクラスはぐちゃぐちゃになりました。当たり前のことが当たり前にできないクラスになっていきました。

 その時darakeは何してたかというと、別のクラスの担任であり、B君の教科担でもありました。その頃のdarakeは、熱血バリバリ、かつ爽やか教師だったので、授業をB君に妨害されることなく何とか過ごしていました。しかし、学年として何とかしないといけないという不安を抱えたまま仕事をしていました。

転機とガチの話し合い

 B君が中2になった時に転機が訪れました。B君の担任が新しくなり、darakeは隣の担任兼学年主任になりました。新担任は20代半ばの男性教師、しかもdarakeと妙に気が合いました。

 とはいえ、担任が変わったからといって、すぐにB君は変わりません。むしろ反発していました。新担任も疲弊しながらも、注意すべき部分と見逃す部分を区別し、B君以外の生徒に目を配りながらクラスをまとめていきました。ただ、B君はやはり落ち着きなく、授業妨害を繰り返しました。

 苦肉の策で、B君を別室で授業を受けさせたこともありました。しかし、これは継続できませんでした。圧倒的に人員不足です。特別支援学級所属ではない生徒に、個別支援を行うことができる教師は存在しません。

 新担任のおかげで、クラスが落ち着くようになると、B君が周りから浮き始めました。今までB君と同じ行動をして指導をされていた生徒たちが成長したことにより、自然と離れていきました。

 そんな中、大きな事件が起こりました。それは卒業式の練習中に起こりました。

 B君は静かに座っていることができずに、シーンと静まり返っている体育館の中で、ふざけて騒ぎ始めました。担任が注意しても、『面倒くさい』『だるい』の繰り返しです。

 ここで、担任とdarakeの複数対応による指導が行われました。普段から仲が良かった担任とは、仕事中だけでなくプライベートでも交流しており、お互いの考えも何となく通じるようになっていました。

 この時は、担任が別室に連れ出し、学年主任のdarakeがあえてB君と話すことにしました。学年集会では話をしていましたが、1対1でB君と話したことはありませんでした。この対話がターニングポイントになりました。その内容は次の通りです。

darake:卒業式の練習には参加したくないのね?
B君:うん。だるい!
darake:じゃあ、出なくていいよ!邪魔になるしね。
B君:じゃあ、どこにいたらいいの?帰っていいの?
darake:帰るなら保護者に連絡するわ。帰る理由もきちんと伝えるわ。
darake:あと、卒業式の練習に参加しないなら、本番も体育館にいれないからね。
B君:なんで?俺だけ本番に参加させないなんて、教師がやっていいの?
darake:ダメだね。でもやる!3年生と保護者のための卒業式を君のせいで壊したくないから。
B君:・・・・・・
darake:俺には2年生全体をまとめる義務と、卒業式を成功させる義務がある。
darake:君の教育を受ける権利を奪ってでも、練習に参加しないなら本番は参加させない。
darake:もちろん、このことはきちんと保護者に説明する。それでいい?
B君:・・・・練習中静かにしていればいいの?親に言わない?
darake:やるべきことやったらいいよ。それなら保護者に連絡する理由はないね。
B君:じゃあ静かにしてる。

 この後、B君は練習に戻り、卒業式本番にも参加しました(とにかく保護者に連絡されるのは嫌だったらしい)。

 この事件以降、B君は教師の指導に対して、概ね聞き入れるようになりました。そして、担任とも良好な関係を築き、卒業した後の同窓会にも顔を出していました(結構ノリノリで)。

まとめ

 B君のような生徒は、どこの学校にも存在します。

 小学校時代から複数の目で個別支援が行われていれば、学校でそのような体制が取れていたら、B君にはさらに良い未来があったかもしれません。

 B君が通常学級の中で生活し、何となく状況判断できるようになり、無事に卒業することができたのは結果論でしかありません。もちろん、B君に関わった教師の努力あってのものです。しかし、次同じような生徒がいた場合、良い結果が出るとは限りません。この時は、たまたまうまくいったというだけです。

 前回の記事と合わせて、いかに、本来は特別支援学級に在籍した方がいい生徒が、通常学級で生活することが綱渡りかがわかってもらえたでしょうか?

 この現状を知らない人が多いのです。現場ではずっと警鐘を鳴らしていますが、届いてほしいところには届きません。

 でも、伝えることをやめません。広めることをやめません。やめたら、自分も含めて現場の教師がどんどん疲弊していきます。ぜひ、この現状を知り、興味をもって広めてほしいです。

 今回はここまで!
みなさんが、幸せな人生を送れますように!

 

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